お金のいらない世界は来るのか〜無肥料栽培家・岡本よりたかさんに聞く

query_builder 2026/09/02
コバシャールくんの宇宙人通信
お金のいらない世界は来るのか〜無肥料栽培家・岡本よりたかさんに聞く

お金がなければ生きていけない。多くの人がそう信じています。けれど、もしお金という尺度そのものが、これからどんどん形を変えていくとしたらどうでしょうか。今回は無肥料栽培家の岡本よりたかさんをお迎えして、お金との付き合い方について語っていただきました。子供の頃から金銭的に余裕のない家庭で育った私にとっても、これは他人事ではないテーマでした。


お金は循環させるもの

お金はもともと物々交換の代わりとして生まれたもの。だからこそ物と同じように循環させることが本来の姿であり、貯め込むほどにお金は価値を失っていきます。インフレもその一つの表れであり、貯金は安心材料になるどころか、じわじわと目減りしていくものだと、よりたかさんは話します。


社長と従業員、お金の捉え方の違い

印象的だったのは、会社員と経営者の思考の順番が逆になっているという指摘です。従業員は先に給料という枠を決め、その中で余力を残しながら暮らし方を考えます。


一方で経営者は、まずやりたいことや楽しいことから出発し、それを実現するためにいくらお金が必要かを後から考えます。


だからこそ経営者は仕事に全力を注ぎ、結果としてお金が入ってきます。お金を先に置くか、やりたいことを先に置くか。この順番の違いが、お金に振り回されるかどうかを分けるのだと感じました。


売れなかった野菜づくり

よりたかさんご自身、就農当初はまずお金があるという前提で考え、稼ごうと一生懸命野菜を作って売ろうとしたそうです。ところが全く売れず、どんどんお金がなくなっていったといいます。そんな中で、手元に食べ物があるのだから自分で食べればいいと気づき、野菜を売るために作るのではなく、自分が食べるために作り、余った分だは分け与えようと考えるようになったといいます。


売らないと決めたら売れ始めた

本当に自分の野菜を必要としてくれる人にだけ無償で渡そうと決めました。すると、化学物質過敏症の方が野菜を欲しいと言ってくれ、無償で届けるようになったそうです。


それが3週間ほど続いたところ、その方が申し訳ないとお金を払いたいと言い出し、さらに知り合いを何十人か集めて一人5万円ずつ出し合うので野菜を作ってほしいと提案してくれました。


こうして前払いで野菜を買い支えてもらう、CSAと呼ばれる仕組みにたどり着いたのです。収穫できなくても構わない、その代わりたくさん取れたら全部送ってほしいという相手からの約束もあり、岡本さんはストレスなく野菜づくりに打ち込めるようになったといいます。


売らないと決めた瞬間から売れ始めた、この体験こそが、需要があるところに供給するという商売の基本を教えてくれたのです。


農家という大切なインフラ

儲からなくても農業を続ける人たちには、日本人の食を支えているという誇りがあります。国が担うべき役割として、農家の生活を保障する制度や、作った米を国民に分配する仕組みがあってもいいのではないか、という話も出ました。お金という形ではなく、食料そのものを分配する社会に近づくことができれば、暮らしの安心感はまったく違うものになるはずです。


自分の暮らしから始める一歩

よりたかさんは、お金のいらない世界は待っていても訪れないと語ります。まず自分の暮らしの中から、お金に頼らない部分を少しずつ作っていくことが第一歩になります。


プランターでネギやパセリを育てるような小さな行動でも構いません。そうした一人ひとりの行動が広がっていくことで、お金がなくても楽しく生きられるという実感が社会に広がっていくのだと思います。


まとめ

お金は道具であり、尺度に過ぎません。大切なのは、お金を先に置くのではなく、自分がやりたいことや楽しいことを起点にして生きることです。そして稼いだお金は貯め込まず、循環させていくこと。よりたかさんの言葉には、資本主義の中で疲れてしまった心を少し軽くしてくれるヒントが詰まっていました。

【働かなくてもいい】気づいた人から、お金の呪縛から解き放たれる 岡本よりたか


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